お盆の親戚づきあいに、心がすり減るときに
- さちこ たけもと
- 7月25日
- 読了時間: 3分
毎年やってくるお盆や年末年始。家族そろって過ごす季節とされ、「久しぶりに親戚と顔を合わせる」という方も多い時期です。
親戚との時間を楽しみにしている方がいる一方で、気が重い、胃がキリキリする、できれば行きたくない……そんな風に感じている方も少なくありません。特に、「最近どう?」「仕事は?」「結婚は?」「親孝行してる?」など、何気ないようでいて心の急所を突いてくるような言葉に、気持ちがざわついてしまう方も多いのではないでしょうか。
「親戚だからこそ」の距離感の難しさ
親戚づきあいの中で傷ついてしまうのは、「悪意がない言葉だからこそ断れない」「言い返せない」場面が多いからです。昔からの関係性や、年齢差、家族のしがらみ……そうした背景がある分、「言われっぱなし」になってしまいがちです。
・今は休職中で、外からの励ましが重たく感じる・親との関係がうまくいっておらず、「親を大事にしなさい」が苦しい・子どもを授からないことで「まだ?」と聞かれるのが辛い・がんばっているのに、比較されてばかりで自己否定感が強まる
こうした経験は、少しずつ心のエネルギーを削っていきます。
「感じすぎる自分」を責めないで
「そんなことで傷つくなんて、自分が弱いのかな」と思ってしまう人もいます。でも、傷ついたときに一番必要なのは、「感じたこと」を否定しないこと。心が反応したことには、必ず理由があります。自分でも気づいていなかった心の痛みや、過去の経験と結びついていることもあります。
無理に笑顔でやり過ごそうとせず、「しんどかったな」「疲れたな」という気持ちに、そっと寄り添ってあげてください。それが、自分を守るための大切な第一歩です。
「会わない」という選択も、あっていい
昔は当たり前だった親戚づきあいも、時代とともに形を変えてきています。物理的に距離を置く、滞在時間を短くする、予定があるふりをして断る……そんな「自分を守る工夫」も、まったく問題ありません。
「お盆だから顔を出さなきゃ」ではなく、「自分の心と身体を守るには、どうしたらいいか」という視点で予定を組んでもいいのです。
心が疲れたら、話してみませんか?
誰にも言えない、でもどこかで「わかってほしい」と思う気持ちがある方へ。カウンセリングは、そうした気持ちに丁寧に耳を傾ける場所です。
「誰にも悪気がなかったはずなのに、自分だけがもやもやしてしまう」「うまく言い返せなかった自分を責めてしまう」そんな時、言葉にならない思いを一緒に整理することができます。
季節の変わり目は、心も揺れやすくなるもの。今年のお盆が、少しでもあなたにとって穏やかな時間になりますように。

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